
なんとなくグラフを作っているけど、合っているのかわからない。
状況別に正しい使い方を知りたい。
このようなお悩みにお答えします。

このシリーズでは、今注目されている「統計検定」に準拠しながら解説していきます!
今回の記事の内容は以下の通りです。
統計検定3級の入門の内容なので、ひとつずつ說明していきますね。
グラフは内容が多いので、変数が1つの場合と2つ以上の場合に分けて作っています。
前回は1変数グラフについて紹介しました。
-
-
【統計検定 3級】1変数グラフの種類と使い分けについて解説します
続きを見る
今回は2変数(以上)のグラフについて紹介していきます。
この記事の内容
- 2変数以上のグラフの使い方を理解する
- 正しく2変数以上のグラフを使い分けられるようになる
はじめに:2変数以上のグラフの利用シーンは?
多変数のグラフは2変数グラフを理解すればわかるので、ここでは2変数のグラフで說明します。
2変数グラフとは、見るべき指標が2つのグラフを指します。
2つの指標の関係性を把握する時に使います。

縦軸と横軸でそれぞれ数字をとって、傾向を見る時に使います。
統計的な言葉では「相関」などの確認に便利です。
相関とは、指標と指標の関係性のことを指します。
Aが上がるならBも上がる or 下がる など、2つの指標に関係性があるかを確認する行為です。

例えば、子供の偏差値と親の年収には相関が有ることがわかっています。
親の年収が高いと教育にお金をかけられるんですね。
その結果、子供の偏差値が高くなる傾向があります。
このように、何かと何かの関係について調べたい場合に使うのが2変数グラフです。
3変数以上になると情報量が多くなるので、使うシーンはあまりありません。
2変数以上の有名なグラフ表現について
ここからは、2変数以上のグラフについて、有名なものと利用シーンをまとめていきます。
特に統計検定3級レベルでは、以下3つを押さえておいてください。
多変数グラフ
- 散布図:2変数の取る点にプロット
- モザイク図:層別に集計して区間ごとに可視化
- 複合グラフ:2つ以上の1変数グラフを重ねて作る
散布図について
2変数グラフで一番良く使うのが散布図です。
散布図はその名の通り、「点を撒き散らしたような」グラフです。
縦軸・横軸のそれぞれの値の取るところに点を打つことで、相関関係を見ることができます。


データ分析の現場で最もよく使うグラフといっても過言ではありません。
数値同士の関係性がわかると、見えてくる提案があります。
モザイク図について
モザイク図は、1変数グラフで解説した「帯グラフ」を並べたものです。
構成比率が横軸の変化でどう変わっていくのかを見ることが出来ます。

例えば10年区切りで年齢構成の変化を見たいという場合はこの表現がぴったりです。
日本はどんどん高齢者比率が上がっている などがわかると思います。

複合グラフについて
複合グラフは、複数の1変数グラフを合成して作る多変数グラフです。
年代の変化や年収の変化などの1つの変数に対して、複数の指標の変化を一気に見ることが出来ます。

2変数まではまだいいのですが、3変数以上になると表現が難しいです。
このような場合、複合グラフなどを使って資料上見やすくすることがあります。

まとめ:2変数以上のグラフの種類と使い方のポイント
いかがでしたでしょうか。
この記事では、2変数以上のグラフ表現について解説しました。
変数が増えるため、1変数のグラフと比べて情報量が多くなります。
そのため、グラフを作るときは以下3点を心がけるといいでしょう。
多変数グラフ
- グラフを通して伝えたいことはなにか
- 伝えたいことに対して適切な表現になっているか
- 余計な情報が入っていないか

多変数グラフは発見も多いので、何かと情報を詰め込みがちですよね。
読み手に伝えたいこと以外は載せても仕方が有りません。
言いたいことに対して必要最低限の情報をグラフに乗せるようにしましょう。
より詳しく・きちんとグラフ表現や数字の取り扱いを学びたい方は統計検定3級に挑んでみることをオススメします!
日々の作成資料やデータの取扱いのレベルがワンランクアップしますよ!