
なんとなくグラフを作っているけど、合っているのかわからない。
状況別に正しい使い方を知りたい。
このようなお悩みにお答えします。

このシリーズでは、今注目されている「統計検定」に準拠しながら解説していきます!
今回の記事の内容は以下の通りです。
統計検定3級の入門の内容なので、ひとつずつ說明していきますね。
グラフは内容が多いので、変数が1つの場合と2つ以上の場合に分けて作ります。
この記事の内容
- 有名な1変数グラフの種類を理解する
- 正しく1変数グラフを使い分けられるようになる
はじめに:1変数グラフとはなにか
1変数グラフとは、見るべき指標が1つのグラフを指します。
棒グラフや折れ線グラフ・帯グラフや円グラフなどがこれに該当します。

仕事などでも一番良く使うグラフなのではないでしょうか。
2つ以上の数字をグラフにする「散布図」や「バブルチャート」は次回の記事で解説します。
グラフの種類と使い分けに正解はあるのか
実は、グラフの使い分けには答えはありません。
この場合は必ずこうしなければならない というものがないのです。

一方で、違和感のあるグラフ化は存在します。
つまり、やってはいけないことが存在しているのです。
色々な記事を見ましたが、「量は棒グラフ・割合は折れ線グラフ」という説明が上位にきています。
次の検索順位では「カテゴリごとに比べるのは棒グラフ・推移を見るのは折れ線グラフ」という説明もあります。
このように、グラフ化においては、明確な答えは存在せず
やってはいけない表現がある という方が正しいのかなと思っています。
この記事では「やってはいけないこと」と「推奨される表現」について考えてみました。
グラフ化するときにやってはいけないこと
質的データを比べるのに折れ線グラフはNG
例えば、Aさん・Bさん・Cさんの成績を比較するのに折れ線グラフはNGです。
なぜなら、折れ線グラフは「変動を見るため」のグラフだからです。

AさんがBさんになることはありません。Cさんにもならないです。
このような場合に折れ線グラフはNGです。
横軸に質的データを使いたい場合は、棒グラフを使ってください。
質的データ・量的データについては下記記事を参考にしてみてください。
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【統計検定 3級】データの種類の違いを解説します【質的・量的データ / 尺度】
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構成比を見るのに普通の棒グラフ・折れ線グラフはNG
足し合わせて100%になるものは、ひとつの軸で見る必要があります。

男女比をグラフ化したい場合に、男性・女性それぞれで棒グラフ化してはいけません。
構成比率を見るのだから、軸が2つ以上になるのはおかしいですよね。
構成比率を見るときは以下の2つのグラフでないといけません。
構成比をグラフ化するなら
- 1つの事柄の構成比が見たい
→円グラフか帯グラフを使いましょう - 複数の事柄の構成比が見たい
→帯グラフを使いましょう


棒グラフが縦棒グラフか横棒グラフかは好みです!
ちなみに、人間は角度を認識するのが苦手です。そのため、円グラフを使うのは好ましくないという意見もあります。
興味の有る方はコチラのURLも見てみてください(データ可視化のアイデア帳「それでも円グラフをつかいますか?」))
まとめ:1変数グラフの種類と使い分けについて
いかがでしたでしょうか。
本記事では1変数グラフの種類と使い分けについてまとめました。

この記事でお話したように、グラフ化には正解があるわけではなく、一部不正解があります。
不正解のグラフを作らないように注意すれば、必ず言いたいことは伝わります!
この記事では、現場や仕事でよく使うグラフを中心的にまとめました。
統計検定3級の範囲では、他のニッチなグラフについても出題されるようです。
統計検定にチャレンジしてみたい!という方は、ぜひ参考書の方も読んで勉強してみてくださいね。
次回は少し複雑な、2変数グラフについてまとめますね。